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(1)

【都市戦略5】

福祉先進都市の実現

政策指針 11 安心して産み育てられ、子供たちが健やかに成長できるまちの実現

政策指針 12 高齢者が地域で安心して暮らせる社会の実現

政策指針 13 質の高い医療が受けられ、生涯にわたり健康に暮らせる環境の実現

(2)

安心して産み育てられ、子供たちが健やかに成長できるまちの実現

【おおむね 10 年後(2024(平成 36)年頃)まで】 ■東京の特性を踏まえた保育サービスの充実

◇多様な保育サービスを拡充し、2017 年度末までに待機児童を解消

事 項 目標年次 目標値

保育サービス利用児童数 2017 年度末 (2018 年4月)

4万人分増 (2014 年4月

234,911 人)

都立・公社病院における病児・病後児保育 事業の実施

2015 年度以降 順次

病児保育等の区市町 村ニーズがある小児 科設置病院

都庁内に地域に開放した保育施設の設置 2016 年度 開設

◇都営住宅等の建替えに伴う創出用地を活用し、福祉インフラ整備を加速

事 項 目標年次 目標値

都営住宅・公社住宅の建替えに伴う創出用 地のうち福祉インフラ整備への活用が見込 まれる候補地を提供

2024 年度末 30ha 超

■小学生が放課後等を安全・安心に過ごすことができる居場所を確保

◇学童クラブ登録児童数の増加(学童クラブのいわゆる待機児童*を 2019 年度末 までに解消)

◇放課後子供教室の設置数を拡大し、地域との交流の機会を確保 【おおむね 10 年後の東京の姿】

○ 結婚、妊娠や子育てに関する支援が充実し、地域で安心して子供を産み育 てられ、子供たちが健やかに成長できる社会が実現している。

○ 保育サービスの充実により、待機児童が解消されるとともに、病児・病後 児保育*や一時預かり等、多様なニーズに応じた保育サービスが提供されてい る。

○ 特別な支援を必要とする子供や家庭が、地域で安心して生活を継続できる よう、切れ目のない支援体制が整備されている。

2 政策目標

1 将来像

政策指針 11

(3)

事 項 目標年次 目標値

学童クラブ登録児童数 2019 年度末

1万2千人増 (2014 年5月

89,327 人)

放課後子供教室の設置 2019 年度末

全小学校区※1

(2013 年度設置数 1,062 校区)

※1 全小学校区 1,296 校区(2014 年4月時点) ■子育て家庭が利用しやすい施設等の整備

◇子育てしやすい環境の実現

事 項 目標年次 目標値

子育て支援住宅認定制度による整備 2017 年度 1,200 戸 親子や子供同士で野外体験や里山体験がで

きる拠点整備 2024 年度 8か所

■特別な支援を必要とする子供に対する支援体制の整備 ◇特別な支援を必要とする子供の自立を促進

事 項 目標年次 目標値

児童養護施設の専門機能強化 2017 年度末

全民間児童養護施 設※2 53 か所

(2013 年度末 39 か所)

※2 都外に所在し、定員の一部を都民対象として確保している施設を除く。

(待機児童等の状況)

○ 保育サービスの拡充により、2014 年4月 の利用児童数は 234,911 人となったが、人 口流入による就学前児童人口の増加や共 働き世帯の増加による保育ニーズの増大 により、依然として 8,672 人の待機児童が 存在している。

○ 今後も更なる保育ニーズの増加に加え て、病児・病後児保育等の多様な保育ニー ズの増加も見込まれる。

○ 保育サービス拡充のために必要となる保

育人材の確保に向け、保育所での勤務経験のない保育士に対する現場実習や離

3 到達状況・課題

615,228 619,557

625,347

212,641 (34.6%)

223,334 (36.0%)

234,911 (37.6%)

7,257 8,117 8,672

2012年 2013年 2014年

就学前 児童人口

保育サービス 利用児童数

(利用率)

待機児童数

<保育サービス利用児童数等の推移>

(4)

職した保育士等に対する就職から定着までの一貫した支援等に取り組んでい るが、今後、更なる保育ニーズの増加に伴い、2017 年度までに都内で約 2.8 万人の保育士を確保する必要があると見込まれる。

(小学生の放課後等の居場所確保)

○ 小学生が放課後等を安全・安心に過ごすことができる居場所を確保するため、 学童クラブや放課後子供教室の整備を進めている。

○ 共働き世帯の増加等によるニーズの増大により、2014 年5月の学童クラブの いわゆる待機児童は 1,717 人となっており、小学生の放課後等の居場所づくり のニーズが高まっている。

(子供と家庭を支援する環境の整備)

○ 地域での子育てを支援するため、子供と家庭の総合相談窓口である区市町村 の子供家庭支援センター等の整備を進めている。

○ 今日、核家族化の進行や地域社会の人間関係の希薄化等により、家庭や地域 の子育て力が低下しており、妊娠期からの切れ目のない支援の更なる充実が求 められている。

○ また、都内の 2013 年の合計特殊出生率は 1.13 であり、前年の 1.09 を上回 ったが、依然として低い水準で推移しており、少子化が進行している。 ○ 結婚や出産は個々人の価値観や人生観に深く関わるものであり、社会が強制

するものではないが、子供を産み育てたいと望む人たちが安心して子育てし、 子供たちが健やかに成長していく環境を整備することは、社会全体で取り組む べき課題である。

(特別な支援を要する子供への対応)

○ 児童虐待の未然防止と早期発見の取組強化に向けて、関係機関との連携強化 を図るとともに、区市町村における相談体制の整備を支援しているが、2013 年度の児童相談所(東京都)における児童虐待相談対応件数は 5,414 件、子供 家庭支援センター(区市町村)における児童虐待相談対応件数は 9,479 件と増

86,396

88,588

91,044

84,992 86,835

89,327

2012年 2013年 2014年

利用希望者数(人) 登録児童数(人)

<放課後子供教室の推移>

(2014 年度 教育庁調べ) <学童クラブ登録児童数等の推移>

(2014 年度 福祉保健局調べ)

1,005

1,044

1,094

989

1,038 1,062

2011年度 2012年度 2013年度

(5)

加傾向が続いている。

○ 児童虐待等により家庭で暮らせない、児 童養護施設等の社会的養護の下で育つ子 供たちは、2013 年度で 3,927 人となってお り、虐待等により心に深い傷を受け、情緒 的な問題を抱えている児童や、医療や療育 上の個別的ケアが必要な児童等が増加し ている。

○ 児童養護施設等の受入体制の強化や充実、 施設退所後における自立した生活の継続に

向けたアフターケア等、入所から退所後までの切れ目のない支援の充実が必要 となっている。

(周産期・小児医療の状況)

○ 周産期母子医療センターの機能強化 やNICU*病床の整備等を推進すると ともに、医療機関の役割分担・連携によ り、母体・胎児・新生児のリスクに応じ た周産期搬送体制を構築してきた。 ○ 晩産化の進行等に伴うハイリスク妊

産婦や低出生体重児の増加への一層の 対応が必要であり、また、NICU等に 長期間入院している小児等の円滑な在 宅移行支援や移行後の療養生活を支え る体制の充実が必要となっている。

保育サービスの拡充による待機児童の解消

1 都独自の多様な手法により保育サービスを拡大し、待機児童を解消

 潜在ニーズを含む保育ニーズに対応するため、多様な保育サービスをさらに 拡充し、2017 年度末までに待機児童を解消するとともに、その後も待機児童ゼ ロを継続する。

4 これからの政策展開

1 5,510 7,782 7,183 7,573 9,479 3,339

4,450 4,559 4,788 5,414

2009 2010 2011 2012 2013

区市町村

東京都 (年度)

<児童虐待相談対応件数の推移>

(2014 年度 福祉保健局調べ)

6,867 7,443

9,105 10,088 10,352

1985 1990 1995 2000 2005 2007 2009 2011 2013 低出生体重児数

126,178 96,542 109,986 5.4% 7.7% 9.4% 9.5% 9.4%

出生数

低出生体重児出生率

(年)

(資料)「人口動態統計」(福祉保健局) より作成 <低出生体重児等の推移>

<待機児童解消の工程>

2017.4 2017年度末 258,911人

246,911人 234,911人

2014.4 2015.4 2016.4

1 2 , 0 0 0 人増 4 , 0 0 0 人増 1 2 , 0 0 0 人増

274,911人

1 2 , 0 0 0 人増 270,911人

待機児童解消

(6)

 認可・認証保育所、認定こども園等の設置及び定員拡大の促進、2015 年度か ら新設される地域型保育である家庭的保育事業や小規模保育事業等の拡充等、 多様な保育サービスの展開を図る。

 待機児童の約9割を占める0~2歳児の保育サービス拡大に向けて積極的に 取り組む区市町村を、引き続き重点的に支援する。

 地価の高い東京の特性を考慮し、借地の活用や定期借地権を設定する際の負 担軽減、賃借物件の活用促進支援に加えて、株式会社等への独自の整備費補助 等により、事業者や区市町村の負担を軽減し、保育所の整備を促進する。

 福祉インフラ整備のための都有地貸付にあたり、賃借料の減額率の拡大等に より事業者負担を軽減する。

 都営住宅や公社住宅の建替えに伴い創出される用地のうち、福祉インフラ整 備への活用が見込まれる用地を選定し、認可保育所や子育て支援施設等の整備 の候補地として提供する(2024 年度末までに福祉インフラ整備全体で 30ha 超)。 (再掲:311 頁参照)

 福祉インフラ整備のための用地として、公営企業用地も活用し、当面の未利 用都有地等の貸付を行う。

 近隣に入所可能な保育所がない児童が遠距離にある保育所に通えるようにす るため、保護者が児童を送迎する際に利便性の良い場所に送迎ステーションを 設置する。

 都市開発諸制度*の見直しを実施し、一定規模以上の都市開発における立地を 誘導することにより、地域のニーズに応じて認可保育所や子育て支援施設等の 設置を促進する。(再掲:276 頁参照)

2 多様な保育サービスの充実

 病児・病後児保育を必要とする保護者のニーズに対応するため、駅近郊等の 利便性の良い場所への設置を促進するとともに、自治体間の広域利用を推進す る。

 小児科のある都立・公社病院において、区市町村のニーズを踏まえた上で、 病児・病後児保育事業を実施する。

 保護者が事情に応じて一時的に保育を必要とする場合に、適切に利用できる よう、一時預かり事業を推進する。

 地域に開放した事業所内保育施設の設置を促進し、企業等の次世代育成の取 組を支援するとともに、保育サービスの拡大を図る。

 民間事業者等に対して、地域に開放した事業所内保育施設の設置を一層促進 するため、都自らがシンボル的な事業として、都内でも最大級の事業所である 都庁内に保育施設を設置する。

3 保育人材等の確保・育成及び定着支援

(7)

従事しようとする者に対して修学資金の貸付を行うほか、保育士資格を有して いない現任保育従事者の資格取得を支援することにより、保育士確保を図る事 業者の取組を促す。

 離職した保育士等の再就業を支援するため、研修や相談会の実施、保育人材 コーディネーターによる就職から職場定着までの支援・相談を行うとともに、 保育所勤務経験がない保育士に対して、就職支援セミナーや現場実習を実施す るなど、潜在保育士の活用を推進する。

 都内全域や他県で保育士就職相談会を開催し、人材確保の機会を拡大すると ともに、高校生を対象とした職場体験や都立高校における保育体験活動により、 将来の保育人材確保を図る。

 保育士等の職責に応じた処遇を実現するキャリアパス導入に取り組む事業者 を支援し、保育士等の確保・定着を促進する。

 職員宿舎借り上げによる処遇改善に取り組む保育事業者を支援し、保育士等 の確保・定着・離職防止を図る。

 保育士、介護福祉士、社会福祉士等の福祉人材に関する情報を一元的に管理 する「人材バンクシステム(仮称)」を、2017 年度に新たに構築し、求職者や離 職者等に対して、求人情報を効果的・積極的に発信するなどの働き掛けを実施 する。

 2015 年度からの子ども・子育て支援新制度の施行に伴い、子育て支援員(仮 称)*認定研修を実施し、子育て支援分野における人材を確保する。

小学生が放課後等を安全・安心に過ごすことができる居場所づくりを推進 1 総合的な放課後対策を推進

 総合的な放課後対策を推進し、放課後等の子 供たちの安全・安心な居場所を確保する。

 各区市町村による学童クラブの設置を促進 し、利用希望者数に応じた登録児童数の増加 (学童クラブのいわゆる待機児童の解消)を図 るとともに、時間延長等のニーズに応じた整備 を実施し、「小1の壁」への対応を図る。

 放課後子供教室の設置数を拡大し、学習や

スポーツ活動等を提供する活動拠点を確保するとともに、地域人材を活用した 活動プログラムを充実する。

安心して子供を産み育てられる社会の実現

1 結婚や妊娠から子育てまでの切れ目ない支援を充実

 若い世代が妊娠適齢期について正確な知識を持ち、将来のライフプランを描 けるような普及啓発を推進するとともに、子供を希望する夫婦の特定不妊治療 に対する都独自の支援を拡充する。

(8)

 ボランティア等の社会参加の促進や様々なイベントの開催等を通じて、若者 が色々な場面でつながりを持ち活躍できるような多様な活動・交流機会を創出 する。

 経済的理由などにより、結婚や出産をためらう若い世代や子育て世帯に対し、 就労や住宅の供給面からの支援を実施する。

 子育て世帯に適したすまいの広さや安全性等を備え、子育て支援サービスと の連携や、地域・多世代交流等にも配慮した優良な住宅を認定する制度を創設 するとともに、認定した賃貸住宅の整備を支援することで、子育て世帯に配慮 した質の高い住宅の供給を促進する。

 妊婦健康診査の受診を促すとともに、悩みを抱える妊婦に対する相談を実施 し、適切な支援につなげる。

 家族等からケアが受けられないなど、出産前後に支援を要する家庭の早期発 見に取り組むとともに、妊娠中から産後まで継続的な相談支援や宿泊ケア・デ イケアによる支援等を実施する区市町村の取組を促進し、妊娠期からの切れ目 ない支援を実施する。

 子育て親子等の多様なニーズに応えられるよう、子育てひろば*やショートス テイ等の拡充により、地域の子育て支援機能の充実を図る。ショートステイの 拡充にあたって、利便性やケースワークの質の向上を図るため、子供家庭支援 センターへの併設など、自治体管内への設置を支援する。

 私立幼稚園における教育時間終了後や長期休業期間中の預かり保育を推進す る等、保護者のニーズに対応した幼児教育を提供する。

 ひとり親家庭に対する生活相談や就業支援を実施するとともに、子供の学習 支援を実施し、ひとり親家庭の自立を支援する。

2 社会全体で子育てしやすい環境の整備を推進

 子育てを応援する気運を醸成するため、「子育て応援とうきょう会議」を通じ て企業やNPO等と連携を図るとともに、東京子育て応援基金を活用し、子育 て支援等の先駆的・先進的な事業を促進する。

 子供の声に対する騒音規制の見直し等により、子供が健やかに成長できる環 境を実現する。

 妊婦や乳幼児連れなどの利用者の多様なニーズに対応するため、都営地下鉄 等のバリアフリー化の推進や都立文化施設における保育サービスの実施など、 子育て世帯にもやさしい環境を整備する。

 都立公園に野外体験や里山体験ができる広場を整備するなど、子供連れで楽 しく快適に外出できる東京のまちづくりを推進する。

(9)

特別な支援を要する子供と家庭への対応の強化 1 児童虐待の未然防止と対応力強化

 児童虐待相談等の連絡・調整に関する取決めである東京ルールの徹底を図り、 児童相談所と子供家庭支援センターの連携を一層強化するとともに、要保護児 童対策地域協議会*を活用した関係機関のネットワーク強化や関係職員への研 修を充実することで、支援技術を向上させる。

 産前からの切れ目ない相談支援やショートステイ等、子育て支援サービスの 充実により要支援家庭への支援を強化し、虐待の未然防止を図る。

「イクメン」、「イクボス」の定着

コラム

「イクメン」という⾔葉は、メディア等で使⽤される機会も多く、最近では⽇ 常会話の中でも使われるくらい浸透してきました。また、⾃ら「イクメン」と⾃ 負し、積極的に育児に関わり、⼦育てを楽しんでいる男性も多いのではないでし ょうか。

しかし、仕事とのバランスも求められます。⾃らの意志や努⼒だけでは、「イ クメン」になれるものではなく、職場においては、同僚の理解や協⼒をいかに得 られるかが課題でもあります。

東京都の調査(2012 年度東京都福祉保健基礎調査)によると、男性の育児休 業の期間について、理想は1か⽉以上が 73.5%であるのに対して、現実は1か ⽉未満が 73.6%でした。この理想と現実のギャップの⼀番の理由は、「職場が⻑ 期間の育児休業を取りづらい雰囲気であること」となっており、男性の育児休業 の取得推進に向けて、職場の意識改⾰も必要になります。

そこで、今、注⽬されているのが、部下のワーク・ライフ・バランスに理解の ある上司「イクボス」の役割です。

NPO法⼈ファザーリング・ジャパンでは、 2014 年から「イクボスプロジェクト」とし て、養成講座等を開催し、「イクボス」を普及 させるための取組を進めています。

また、消費者庁では、「イクボス」育成研修 を⾏うとともに、⾃分の部下に育児休暇を取 らせた上司や同僚をプラスの⼈事評価とする ことで「イクボス」の役割を評価する取組も ⾏っています。

今後、こうした取組を広く社会に浸透させ、男性の働き⽅の⾒直しや育児参加 を促進し、「イクメン」や「イクボス」をあたり前のこととして定着させていく 必要があります。そのため、様々な主体による取組が進んでいくことが期待され ています。

働きながら安⼼して⼦供を産 み育てることができる労働環境 の整備・推進を⽬的に、部下の 育児と仕事の両⽴を⽀援する上 司や経営者

(10)

 子供家庭支援センターへの虐待対策コーディ ネーターの配置を支援し、区市町村における虐待 対応力向上を図る。

 児童虐待への理解促進に向けた普及啓発を展 開し、地域全体で子育て家庭を見守るという気 運を醸成するとともに、児童虐待を発見した際 の適切な対応を促す。

2 家庭で暮らせない子供の健やかな育成と自立に向けた環境整備

 小規模で家庭的な雰囲気の中で地域との交流を持ちながら生活できる養育家 庭、ファミリーホーム、グループホームを推進し、社会的養護に占める家庭的 養護の割合を向上させる。

 施設不在地域にグループホームの設置を促進するため、グループホームの後 方支援員を配置したサテライト型児童養護施設(事務所)を設置する。

 児童養護施設において、治療的・専門的ケア等の機能、医療・教育との連携 を強化することにより、問題を抱えた児童に対する手厚い支援を実施し、自立 を促進する。

 乳児院において、小児精神科医師を配置するなど、専門養育機能を強化する ことにより、乳幼児の心身の回復支援や保護者に対する育児相談を実施し、乳 幼児の家庭復帰を促進する。

 児童養護施設等の入所児童に対する学習支援や施設退所後の自立支援を充実 する。

安心・安全な医療体制を整備 1 周産期・小児医療体制整備の推進

 周産期医療に必要な病床等の整備を促進するとともに、周産期母子医療セン ター*を中心とする周産期医療の搬送体制の更なる充実などにより、総合的な周 産期医療体制の整備を推進する。

 NICU等に長期間入院している小児等について、医療機関における転・退 5

<児童虐待防止に係る普及啓発の キャラクター「OSEKKAI くん」>

<サテライト型児童養護施設を活用した小規模ケアの推進>

サテライト型児童養護施設(事務所)

連携

後方支援等を実施

小規模ケアを推進するため、グ ループホーム(GH)に対する後方 支援機能を持つ「サテライト型児 童養護施設」を活用して、本園か ら離れた場所にもGHを設置

GH 児童養護施設本園

GH

GH

バックアップ

(11)

院を支援する人材の配置や、退院後も短期入院(レスパイト*)できる病床の確 保、地域における医療・福祉サービスの連携の促進等により、在宅移行や移行 後の療養支援を強化する。

(12)

高齢者が地域で安心して暮らせる社会の実現

【おおむね 10 年後(2024(平成 36)年頃)まで】 ■高齢者が地域で安心して生活できる基盤の整備

◇高齢者の多様なニーズに応じた施設やすまいを確保

事 項 目標年次 目標値

特別養護老人ホームの整備 2025 年度末

定員6万人分 (2013 年度末

41,340 人分)

介護老人保健施設の整備 2025 年度末

定員3万人分 (2013 年度末

20,057 人分)

認知症高齢者グループホームの整備 2025 年度末

定員2万人分 (2013 年度末

8,582 人分)

サービス付き高齢者向け住宅*

※1の整備 2025 年度末

2万8千戸 (2013 年度末

14,181 戸)

※1 サービス付き高齢者向け住宅、東京都高齢者向け優良賃貸住宅及び独立行政法 人都市再生機構が管理する高齢者向けの優良な賃貸住宅

◇都営住宅等の建替えに伴う創出用地を活用し、福祉インフラ整備を加速

事 項 目標年次 目標値

都営住宅・公社住宅の建替えに伴う創出用地 のうち福祉インフラ整備への活用が見込ま れる候補地を提供(再掲)

2024 年度末 30ha 超 【おおむね 10 年後の東京の姿】

○ 高齢者が、できる限り住み慣れた地域で日常生活を継続できるよう、適切 な医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムが 構築されている。

○ 超高齢社会に対応し、高齢者の多様なニーズに応じた施設やすまいが整備 されている。

2 政策目標

1 将来像

政策指針 12

(13)

■認知症の人が状態に応じた支援を受けられる体制の整備

◇認知症の人の状態に応じた医療・介護・生活支援サービスを確保

事 項 目標年次 目標値

認知症疾患医療センターの設置 2015 年度 地域拠点型 12 施設 地域連携型 41 施設

(高齢化の状況)

○ 高齢者人口は、2010 年の約 264 万人から 2025 年には約 327 万人になると推計されて おり、要介護高齢者や低所得高齢者、ひと り暮らし高齢者等、支援が必要な高齢者の 増加が見込まれている。

○ 様々な身体状態、生活形態、経済状況等 に応じた介護サービスの充実や多様なすま いの整備等が求められている。

(施設やすまいの整備状況)

○ 高齢者の多様なニーズに対応できるよう、特別養護老人ホーム、認知症高齢 者グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅など、高齢者の生活を支える 施設やすまいの整備を推進してきた。

○ 今後の施設等の整備推進にあたっては、地価が高く、用地確保が困難な東京 の実情も十分に踏まえながら取組を進めていく必要がある。

(介護人材の状況)

○ 介護人材の確保・定着等に向けて、 介護・福祉の仕事に関する普及啓発、 事業者による人材確保や職場環境改善 への支援等の総合的な取組を進めてき たが、介護人材の有効求人倍率、離職 率は、他業界と比較して高く、慢性的 な人材不足となっている。

○ 今後の高齢化の進行に伴う介護ニー ズの増加に対応するためには、介護人 材の安定的な確保・育成・定着に向け た更なる取組を推進する必要がある。

3 到達状況・課題

<高齢者人口の推計>

(2013 年度 政策企画局調べ)

2010年 2025年

264万人

327万人

190万人 後期高齢者

(75歳以上) 122万人

前期高齢者

(65-74歳) 143万人 137万人

16.4% 17.3% 16.4%

14.4% 14.8% 15.6%

2011年度 2012年度 2013年度

離職率 都内/介護職員(正規職員) 離職率 全国/全産業(一般労働者)

2.71 2.79 3.29

0.79 0.99 1.20

有効求人倍率 都内/介護職員 有効求人倍率 都内/全産業

有効求人 倍率

離職率

<介護職員等の有効求人倍率、離職率の推移>

(資料)「職業安定業務統計」(厚生労働省)、「介 護労働実態調査結果」(公益財団法人介護労働 安定センター)、「雇用動向調査」(厚生労働省)

(14)

(認知症高齢者の状況)

○ 認知症高齢者については、2013 年の約 38 万人から、2025 年には、約 60 万人になると 見込まれている。

○ 認知症高齢者が住み慣れた地域での生活 を継続できるよう、状態に応じて適切な医 療・介護・生活支援等の支援を行う総合的 な認知症対策が求められている。

高齢者が安心して暮らせる地域社会の実現

1 住み慣れた地域での継続した生活を支える地域包括ケアシステムの構築

 要介護高齢者の増加を見据え、多様なニー ズに対応する施設等の確保、在宅生活を支え る各種サービスの充実、地域包括支援センタ ー*等の機能強化に取り組むことにより、区市 町村における地域包括ケアシステムの構築を 支援する。

 高齢者の地域生活を支える地域密着型サー ビス、ショートステイ等の介護サービス基盤 の整備促進を図り、高齢者の住み慣れた地域 での継続した生活を支援する。

 在宅療養を推進する区市町村の主体的な取組を支援するほか、病院、診療所 や訪問看護ステーションの連携強化等を進めることにより、地域で生活する高 齢者等の療養生活の向上を図る。

 2015 年度の介護保険制度改正による介護予防給付の地域支援事業への移行等 に伴い、区市町村における介護予防機能の強化が求められていることから、円 滑な制度移行に取り組む区市町村を支援し、高齢者の自立した生活や社会参加 を促進する。

2 高齢者の施設やすまいの整備

 特別養護老人ホーム等について、整備費の負担軽減や整備率の低い地域に対 する重点的な支援、国有地・民有地を賃借する際や定期借地権を設定する際の 負担軽減などの取組により、設置を促進する。

 老朽化した特別養護老人ホームの建替えを促進するため、建替期間中の仮設 用施設を都有地に設置する。

 都市部の限られた土地を有効活用するため、複数の区市町村が共同で特別養

4 これからの政策展開

<高齢者施設における活動風景> <認知症高齢者数の推計>

(東京都「要介護者数・認知症高齢者数 等の分布調査」(平成 25 年)より推計)

約24 万人

約32 万人

約38 万人

約60 万人

2004 年

2011 年

2013 年

(15)

護老人ホームを利用できる仕組みを構築する。

 都市開発諸制度*の容積率緩和措置の見直しを実施し、都市開発におけるイン センティブを更に高め、立地を誘導することにより、高齢者福祉施設の設置を 促進する。(再掲:276 頁参照)

 福祉インフラ整備のための都有地貸付にあたり、賃借料の減額率の拡大等に より事業者負担を軽減する。(再掲:176 頁参照)

 都営住宅や公社住宅の建替えに伴い創出される用地のうち、福祉インフラ整 備への活用が見込まれる用地を選定し、高齢者施設等の整備の候補地として提供す る(2024 年度末までに福祉インフラ整備全体で 30ha 超)。(再掲:311 頁参照)

 福祉インフラ整備のための用地として、公営企業用地も活用し、当面の未利 用都有地等の貸付を行う。(再掲:176 頁参照)

 公園について、緑の保全や防災性の向上と併せた多機能利用を進め、公園の 魅力を高める機能の付加と併せて、福祉施設等の設置を誘導する仕組みを構築 する。(再掲:178 頁参照)

 医療・介護と連携したサービス付き高齢者向け住宅の整備を促進し、高齢者 が医療や介護が必要になっても安心して住み続けることができるすまいの充実 を図る。

 サービス付き高齢者向け住宅等について、地域包括ケアの考え方を踏まえ、 地域住民へ貢献できるよう地域密着型サービス事業所との連携等により供給拡 大を図るとともに、多世代とのふれあいや地域とのつながりを通じて住み続け られる一般住宅を併設したサービス付き高齢者向け住宅などの整備も推進する。

3 多様なすまいの整備等

 高齢者等の住宅確保要配慮者*の民間賃貸住宅への円滑な入居を促進するた め、区市町村における居住支援協議会*の設立や活動等を支援する。(再掲:313 頁参照)

 住宅に困窮し、日常の自立生活に不安のある低所得高齢者等が住み慣れた地 域で安心して暮らせるよう、居住支援協議会等を活用し、すまいの確保と見守 り等の生活支援の提供を一体的に行う区市町村の取組を支援する。

 低所得者であっても生活支援等を受けられるよう、居室面積要件等を緩和し た都市型軽費老人ホームの整備を推進し、高齢者の身体状態や経済状況等に応 じたすまいを確保する。

 身体機能が低下して見守りが必要となった低所得高齢者等が、本来的な居場 所(介護保険施設、軽費老人ホーム等)を確保するまでの間も不安なく居住で きる中間的居場所を整備する区市の取組を支援する。

(16)

サービス担い手の確保

1 介護人材の確保・育成・定着を支援

 高齢化が進行するなか、今後更に増加が見込まれる介護サービスのニーズに 対応するため、合同就職説明会や人材定着のための様々な相談支援を行うなど、 人材確保や早期離職防止に向けた介護事業者の取組を支援する。

 介護業務未経験者に対する職場体験や、介護業界への就労希望者を対象とし たトライアル雇用等により、介護人材を安定的に確保する。

 紹介予定派遣制度を活用し、雇用のミスマッチの解消を図ることで、潜在的 有資格者の介護分野への参入を促進する。

 「介護キャリア段位制度*」を活用し、職責に応じた処遇を実現するキャリア パスの導入に取り組む事業者を支援し、介護人材の育成・定着等を図る。

 介護福祉士、社会福祉士、保育士等の福祉人材に関する情報を一元的に管理 する「人材バンクシステム(仮称)」を、2017 年度に新たに構築し、求職者や離 職者等に対して、求人情報を効果的・積極的に発信するなどの働き掛けを実施 する。(再掲:177 頁参照)

2 訪問看護師の確保・育成・定着を支援

 地域の小規模な訪問看護ステーションの人材育成等を支援する教育ステーシ ョンにおいて同行訪問や研修会等を行うとともに、訪問看護ステーションにお ける事務職員の配置を支援し、看護師の事務負担を軽減することで、人材の確 保・育成・定着を図る。

 訪問看護師の研修参加時や産休等取得時における代替職員の確保を支援する ことにより、育成・定着等を促進する。

認知症対策の推進

1 早期発見・診断・対応を可能とする取組の推進

 認知症高齢者グループホームの整備促進に加えて、認知症の人が状態に応じ て適切な医療・介護・生活支援等の支援を受けることができるよう、区市町村 や医療機関等の関係機関と連携した総合的な認知症対策を推進する。

 認知症に対する正しい理解を深め、認知症 が疑われる場合に速やかな受診を促進する ため、区市町村や医療機関と連携した普及啓 発を行う。

 区市町村に認知症支援コーディネーター を配置し、認知症の疑いのある高齢者の早 期発見・診断・対応を行うとともに、支援 が困難で受診に結び付かない場合は、認知 症疾患医療センターに設置する専門のアウ トリーチ*チームによる訪問・診断につなげる。

(17)

2 専門医療等の提供

 地域の支援体制を構築するため、医療機関相互や医療と介護の連携の推進役 である認知症疾患医療センターを島しょ地域を除く全区市町村に設置し、認知 症の人が地域で安心して生活できるよう支援する。

 東京都健康長寿医療センターに認知症支援推進センターを設置し、医療従事 者等に対する研修や島しょ地域への訪問研修等を行い、地域の認知症対応力向 上を図る。

(18)

認知症の予防及び早期発⾒

コラム

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が損傷を受けたり、働きが悪くなるこ

とで認知機能(注)が低下し、様々な⽣活のしづらさが現れる状態を指します。国

の研究によると、65 歳以上の⾼齢者の約 15%が認知症といわれており、誰でも かかる可能性のある⾝近な病気です。

認知症になると、物忘れや失敗が増えることで、気分が沈んでうつ状態になっ たり、不安を感じたりするほか、怒りっぽくなることがあります。周囲の⼈は、 認知症の⼈を⽀えるため、認知症の⼈が不安を感じながら⽣活していることを理 解して接するとともに、本⼈の尊厳を⼤事にして、できることを⽣かしながらさ りげなく⼿伝うことが必要です。

認知症の予防には、⽣活習慣病(⾼⾎圧症、脂質異常症、糖尿病、⼼臓病等) の予防策が効果的です。塩分控えめなバランスのよい⾷⽣活、適度な運動や他⼈ との積極的な交流等が、認知症の予防につながります。

また、他の病気と同じように、早期診断と早期治療が⾮常に⼤切です。症状が 軽いうちに気付くことで、今後の⽣活の準備が可能となりますし、早い段階から 治療することで進⾏を遅らせることが可能な場合があります。

東京都では、認知症の早期発⾒・診断・対応を進めるため、「⾃分でできる認知 症の気づきチェックリスト」を作成しました。まずは、気軽に活⽤してみてくだ さい。詳しくは、ホームページに掲載しているパンフレット「知って安⼼ 認知 症 〜認知症の⼈にやさしいまち 東京を⽬指して〜」をご覧ください。

(注)認知機能︓物事を記憶する、⾔葉を使う、計算する、問題を解決するために深く考えるなどの頭の働き を指します。

  自 分 で で き る 認 知 症 の 気 づ き チ ェ ッ ク リ ス ト

まったくない ときどきある 頻繁にある いつもそうだ 1点 2点 3点 4点 まったくない ときどきある 頻繁にある いつもそうだ

1点 2点 3点 4点 まったくない ときどきある 頻繁にある いつもそうだ

1点 2点 3点 4点 まったくない ときどきある 頻繁にある いつもそうだ

1点 2点 3点 4点 まったくない ときどきある 頻繁にある いつもそうだ

1点 2点 3点 4点 問題なくできる だいたいできる あまりできない できない

1点 2点 3点 4点 問題なくできる だいたいできる あまりできない できない

1点 2点 3点 4点 問題なくできる だいたいできる あまりできない できない

1点 2点 3点 4点 問題なくできる だいたいできる あまりできない できない

1点 2点 3点 4点 問題なくできる だいたいできる あまりできない できない

1点 2点 3点 4点 言おうとしている言葉が、すぐに出て

こないことがありますか

最もあてはまるところをチェックしてください。

財布や鍵など、物を置いた場所がわか らなくなることがありますか 5分前に聞いた話を思い出せないこと がありますか

周りの人から「いつも同じ事を聞く」 などのもの忘れがあると言われますか 今日が何月何日かわからないときがあ りますか

※このチェックリストの結果はあくまでもおおよその目安で医学的  診断に代わるものではありません。認知症の診断には医療機関で  の受診が必要です。

※身体機能が低下している場合は点数が高くなる可能性があります。

貯金の出し入れや、家賃や公共料金の 支払いは一人でできますか

一人で買い物に行けますか

バスや電車、自家用車などを使って一 人で外出できますか

自分で掃除機やほうきを使って掃除が できますか

電話番号を調べて、電話をかけること ができますか

・ 20点 以 上 の 場 合 は 、 認 知 機 能 や 社 会 生 活 に 支 障 が 出 て い る   可 能 性 が あ り ま す 。

・ お 近 く の 医 療 機 関 や 相 談 機 関 に 相 談 し て み ま し ょ う 。

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

チェック

(19)

都有地・民間の力等あらゆる資源を活用した用地確保により、福祉サービス 基盤の整備を加速

人材の確保・育成・定着に向けた新たな取組

都有地を活用した事業者負担の軽減 公営企業用地の活用

福祉インフラ整備用地とし て、当面の未利用都有地を貸 し付け

(都営地下鉄の高架下を活用し た保育施設の設置:イメージ)

福祉インフラ整備のための都有地貸付にあた り、賃借料の減額率の拡大により、事業者負担 を軽減

国有地・民有地の活用支援

国有地等の借地を活用する際の事業者負担を軽減

都営住宅等の建替えに伴う創出用地を福祉インフラ整備の候補地として提供

都営住宅等の建替えに伴い創出される用地を福祉インフラ整備の候補地として提供

(2024 年度末までに福祉インフラ整備全体で 30ha 超)

建替え後 建替え前

都営住宅等

都営住宅等

創出用地

地域特性等に応じ、道 路・公園の整備促進、 防災⼒の強化、にぎわい 施設の導⼊等の実現に も活⽤

保育所・特養等の福祉インフラの整備

都市開発諸制度の見直し

子育て支援施設:一定規模以上の都市開発において、子育て支援施設の整備に関する地元区市との協議 を義務付けるとともに、割増容積率の拡充等を実施

高齢者福祉施設:高齢者福祉施設を設置する場合の割増容積率の拡充を実施

人材情報の効果的活用 (新たな人材バンクの構築)

保育士や介護福祉士、社会福祉士等の福祉人材に関 する情報を一元的に管理する「人材バンクシステム(仮 称)」を新たに構築

(システム運用開始:2017 年度)

求職者や離職者等に対して、求人情報を効果的・積 極的に発信する等の働き掛けを実施

キャリアパス導入支援

保育事業者や介護事業者における、職 責に応じた処遇を実現するキャリアパス の導入を促進し、保育士や介護人材の確 保・育成・定着を支援

減額前 見直し前 見直し後 地価

(万円/㎡)

34

減額率 最大約85%

都内平均地価を 超える部分を

90%減額

一律に50%減額 都内平均

地価

(20)

質の高い医療が受けられ、生涯にわたり健康に暮らせる環境の実現

【おおむね 10 年後(2024(平成 36)年頃)まで】

■超高齢社会に対応し、医療基盤の充実と医療人材の確保を推進 ◇地域で安心して医療を受けられる体制が充実

◇災害時に迅速で効果的な医療救護活動を行う体制が充実

◇東京の医療水準が向上し、高い治療技術や臨床研究の成果が都民の健康に還元

事 項 目標年次 目標値

地域の在宅療養支援体制(在宅療養支援窓口

の設置等)の充実 2025 年度末 全区市町村

医 療 機 関 に お け る 在 宅 移行の推進

患者支援センター*の設置 2015 年度 全都立・公社 14 病院

在宅療養支援機能(退院調整 や医療と介護の連携に取り組 む人材の配置等)の充実

2025 年度末 全ての中小病院※1

処置範囲拡大救急救命士*の養成 2017 年度 全救急隊に配置

高度救命救急センター*として指定 2015 年度 都立墨東病院

都民等による応急手当実施率※2 2016 年度 50%

災害拠点病院のBCP*策定率 2017 年度末 100%

診療データの蓄積・研究活用基盤の構築 2024 年度 全都立・公社 14 病院

【おおむね 10 年後の東京の姿】

○ 患者の状態に応じて適切な医療が受けられるよう、医療人材が確保されな がら、東京の実情に応じた医療機関の機能分化・連携が進んでいる。 ○ 地域包括ケアの視点に立った在宅療養支援体制が確保され、退院後に地域

での療養生活へ円滑に移行し、必要な医療・介護サービスを一体的に受けな がら、安心して暮らせる環境が整備されている。

○ 高齢患者の増加等に対応した救急医療体制が確保されるとともに、災害時 に迅速で効果的な医療救護活動を行う体制が強化されている。

○ 東京に集積する豊富な医療資源を生かした先進医療や臨床研究の進歩が、 東京の医療水準の向上に貢献し、都民の健康が守られている。

○ 都民一人ひとりが主体的に健康づくりに取り組むとともに、生活習慣病*

等への対策が充実することで、健康寿命が延伸し、生涯にわたり健やかで心 豊かに暮らせる社会が実現している。

2 政策目標

1 将来像

政策指針 13

(21)

※1 病床数 200 床未満の病院

※2 心肺停止状態に陥っている傷病者に対し、そばに居合わせた人が救急隊到着前 に応急手当を実施する率(2012 年 39.5%)

■生涯を通じた健康づくりを推進

◇食生活や身体活動・運動等の生活習慣が改善し、生活習慣病予防が促進 ◇がん予防、早期発見・早期治療など総合的ながん対策が充実

事 項 目標年次 目標値

がんの 75 歳未満年齢調整死亡率(人口 10 万

人対)※3 2017 年度末

75.1

(2013 年 80.6)

がん検診受診率(胃がん、肺がん、大腸がん、

子宮頸がん、乳がん) 2017 年度末 50%※4

※3 年齢構成の異なる地域間で経年的に死亡率の比較ができるよう年齢構成を調 整した死亡率。特に、75 歳未満年齢調整死亡率は、高齢化の影響を極力取り除く ため「75 歳未満」にしている。

※4 2010 年のがん検診受診率は、胃がん 36.7%、肺がん 35.1%、大腸がん 37.2%、 子宮頸がん 35.9%、乳がん 32.8%

(超高齢社会への対応)

○ がん対策、在宅医療、救急医療、脳卒中や糖尿病など疾病ごとの医療連携体 制の整備など、都民にとってわかりやすく、切れ目のない医療提供体制を整備 してきた。

○ 今後の急速な高齢化の進行に対応するため、団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を見据え、急性期、回復期、慢性期など患者の状態に応じた病床で適切 な医療を受けることができるよう、より質の高い医療提供体制を構築すること が求められている。

(在宅療養体制の整備)

○ 在宅療養支援窓口の整備等、区市町村に おける取組の支援や、入院医療機関等にお ける退院支援等を実施してきた。

○ 今後の高齢化に伴う在宅療養ニーズの増 加等に対応し、東京の実情に応じた地域包 括ケアシステムの構築や、医療機関から在 宅での医療・介護まで切れ目なくサービス を提供する体制の整備が求められている。

3 到達状況・課題

<在宅療養の希望と実現性に対する意識>

長期療養が必要になったら 自宅で療養したいと思う 42.1%

自宅での療養 は実現可能だ と思う 22.3% 思わない

47.0%

実現は 難しいと思う

59.7% わからない

18.0% わからない

10.8%

(22)

(多摩・島しょ地域における医療の充実)

○ 都市部と比較して医療資源が少ない地域において、診療基盤の整備や医療従 事者の確保対策等の診療支援を行い、医療の充実を図ってきたが、一部の地域 では、依然として人材の確保が困難であるなど厳しい環境にある。

○ また、多摩地域の医療水準を向上していくため、高度な総合診療基盤や専門

医療機能を有する多摩メディカル・キャンパス内の都立3病院(多摩総合医療 センター、小児総合医療センター、神経病院)においては、より高度で専門的 な医療の提供が求められている。

(救急医療の充実)

○ 東京都地域救急医療センター*の設置や、

救急患者受入コーディネーター*の設置な

ど、「救急医療の東京ルール*」の取組を推 進した結果、搬送先の選定が困難な患者の 地域での受入れは着実に増加している。 ○ 一方、高齢化の進行等に伴い、救急搬送

は年々増加傾向にある。また、一人暮らし 高齢者などの搬送では、救急隊による持病 等の情報把握が困難なため受入医療機関 の選定に時間を要することがあり、救急搬 送時間の短縮が課題である。

(大規模災害への対応)

○ 災害現場で救命処置手当を行う災害医療派遣チーム「東京DMAT*」の編

成や、多数の重症者に対する医療提供を可能とする災害拠点病院を被害想定を 踏まえて拡充するなど、災害時の医療体制の強化に努めてきた。

○ 大規模災害時に、限られた医療資源を最大限に活用できるよう、医療資源、 人口規模、地理的条件などの地域特性を踏まえた医療連携体制の確立や、医療 機関の機能を維持し、業務を継続するための対策等が求められている。

(医療人材の確保)

○ 奨学金の貸与や医療機関における医師 の勤務環境改善の支援等により、小児科・ 産科・救急医療・へき地医療等、不足する 医療分野の医師確保、離職防止や定着を推 進してきた。

また、東京医師アカデミーや東京看護ア カデミーにおいて臨床能力の高い人材の 育成・確保に取り組んできた。

<高齢者の救急搬送人員の推移>

<医師数の推移> (資料)「東京消防庁統計書」

(各年 10 月東京消防庁)より作成

(23)

○ こうした取組の結果、都内の医師総数は増加しているものの、不足する医療 分野の医師の確保、再就業の支援等には一層の対策が必要である。また、高齢患

者の増加など医療環境の変化に対応するための医師の育成・確保、医療の高度 化・多様化や患者ニーズが増大する中での看護職員の育成・確保が求められる。

(健康づくりの推進)

○ 生活習慣病対策として食生活や身体活 動・運動等の生活習慣の改善に向けた普及 啓発やがん検診の受診促進、がん医療連携 体制の整備促進などに取り組んできた。 ○ 都民のライフスタイルの変化や高齢化

の進行などにより、がんや心疾患などの生 活習慣病は都内における死亡者の死因の 5割以上となっており、今後の高齢化に伴 い一層の対策が必要である。

(感染症対策の推進)

○ 新型インフルエンザが発生した場合には、人 から人に感染して大流行を引き起こすおそれが あり、2013 年度に「東京都新型インフルエンザ 等対策行動計画」を策定し、地域保健医療体制 の強化等に取り組んできた。

○ 2014 年夏、蚊媒介感染症であるデング熱の約 70 年ぶりの国内感染発生を受け、都内公園等での 蚊のウイルス保有調査や駆除、患者検体の遺伝子 検査等を行った。

○ また、西アフリカでエボラ出血熱が流行していることから、帰国者等から患 者が発生することを想定した訓練、対応マニュアルの整備を行った。

○ 国際化の進展とともに、これまで国内での発生がない新たな感染症の発生リ スクが高くなっており、こうした感染症の脅威に的確に対応するための対策の 強化が必要である。

超高齢社会に対応した医療提供体制の整備 1 医療機関の機能分化・連携を推進

 2015 年度に策定する「東京都地域医療構想」において、2025 年の医療需要の 将来推計と目指すべき医療提供体制を明らかにした上で、実現に向けた施策を 進めることで、東京の実情に応じた医療機関の機能分化・連携を推進する。

4 これからの政策展開

<東京都の主要死因別死亡数(2013 年)>

<代々木公園における蚊の捕集調査> (資料)「人口動態統計」

(平成 25 年 福祉保健局)より作成

33,349人 30.2%

16,664人 15.1% 10,110人

9.1% 9,690人

8.8% 5.850人

5.3% 2,620人

2.4%

32,224人 29.2%

悪性新生物(がん)

心疾患 肺炎

脳血管疾患

老衰

自殺 その他

(24)

2 在宅療養環境の整備

 区市町村に対し、在宅療養に関する相談窓口の設置等を引き続き支援すると ともに、地区医師会等と協力した医療と介護の連携強化を支援することで、区

市町村の主体的な在宅療養環境の整備を推進し、都内全域で地域の実情に応じ

た在宅療養支援体制の充実を図る。

 在宅医相互の支援体制の整備や、在宅療養 患者に関わる多職種がICTの活用等により 効果的に情報を共有する体制の構築など、多

職種が連携して患者や家族を支援するための

基盤整備を推進する。

 医療機関の在宅療養支援機能の充実を図る

ため、退院調整や地域の医療と介護の連携等 に取り組む人材を配置する中小病院への支援 などを行い、入院患者が安心して在宅療養生 活に移行できる体制の整備を促進する。

 全都立・公社病院でも「患者支援センター」を設置し、円滑な転・退院のた

めの相談支援機能や、地域の関係機関との連携体制を強化する。

3 多摩・島しょ地域における医療の充実

 島しょで働く看護職員の研修機会の充実や、研修参加時の代替職員の派遣等

により、島しょにおける看護職員の資質の向上や、人材の確保と定着を図る。

 東京医師アカデミー修了生に対し、医師が

不足する地域の公的病院への就業支援を行う など、公的医療機関との連携体制を構築する。

 多摩地域の医療拠点である多摩メディカ

ル・キャンパスにおいて、各施設の相互連携 体制を一層推進し、集積メリットを高め、新 たな医療課題に積極的に対応するとともに、 先進医療や専門性の高い医療を提供していく。

救急・災害時の医療救護体制の強化 1 高齢化に対応した救急医療提供体制を構築

 医療機関における積極的な救急搬送の受入れ促進や、東京都地域救急医療セ ンターを核とした「救急医療の東京ルール」の推進など、二次救急医療体制を 強化することで、高齢化の進展等に対応した迅速・適切な救急医療を確保する。

 救急隊の計画的な増隊等による救急車の現場到着時間の短縮や、処置範囲拡

大救急救命士の養成による傷病者への対応強化等により、効率的・効果的な救 急救命活動を推進する。

<在宅療養支援体制のイメージ>

<多摩メディカル・キャンパス

(25)

 東京ER*における重症救急患者診療体

制の強化や、都立墨東病院の「高度救命救 急センター」指定などにより、高齢化に伴 う重症患者や合併症患者の増加等にも対応 した救急医療提供体制を強化する。

 救急医療機関の退院支援機能の強化等の

取組を支援し、急性期を脱した患者の円滑

な退院を促すことにより、今後の救急患者 の増加に対応する。

 都民等を対象に救命講習の受講を促進するとともに、応急手当を実施する際

の災害補償であるバイスタンダー保険を創設することで、都民等による応急手 当実施率の向上を図り、東京の自助・共助による救護力を強化する。

2 災害時の医療連携体制の強化

 研修や訓練を通じて、災害拠点病院等や 地域の医療機関等がそれぞれの役割に基づ き連携体制の強化を図るとともに、災害医 療コーディネーターを中心とする連絡調整 体制の整備を進め、地域における医療連携 体制を確立する。

 災害拠点病院等の耐震化や、BCPの策

定を促進し、災害時の医療提供体制を強化する。

 非常用救急車*の効率的な運用や、民間患者搬送事業者の車両が震災時等に優 先的に通行できる体制の整備等により、災害時の傷病者搬送体制を強化する。

 東京医師アカデミーにおいて、災害時の診療等、実践的な研修を行うことな

どにより、災害医療に対応できる人材を育成する。

医療人材の確保・育成 1 医療人材の確保・育成

 研修等による女性医師等の再就業支援や、 チーム医療推進等による病院勤務医の負担 軽減などに取り組む医療機関を継続的に支 援することで、医師等の離職防止と定着を 図り、安定的な医療提供体制を確保する。

 2015 年 10 月に開始される看護職員の離

職時の届出制度を活用し、看護師免許保持

者等の東京都ナースプラザへの登録を推進 するとともに、ニーズに合わせた復職支援 や情報提供等を行うことで、看護職員の確

<災害拠点病院等の

役割分担のイメージ>

<看護職員復職支援のイメージ> <東京ERの外観

(26)

保と定着を図る。

 今後増加が見込まれる合併症等を抱えた高齢患者等に適切に対応するため、

東京医師アカデミーにおいて、総合診療能力*を有する医師を育成する。

 東京都地域救急医療センターにおける救急看護など、高度・専門的な看護を

提供する認定看護師等の資格取得を支援し、最先端医療を支える優秀な人材の 育成と救急分野の看護職員の資質の向上を図る。

チームで取り組む患者⽀援

コラム

今⽇の医療現場では、安⼼・安全で質の⾼い医療を求める声が⾼まる⼀⽅で、 医療の⾼度化・複雑化に伴いスタッフには専⾨分野での更なる⾼度な知識・技術 が求められています。これらの医療へのニーズに応えるため、ひとりの患者に複 数の医療専⾨職が連携して治療やケアに当たる「チーム医療」が様々な現場で実 践されています。

例えば、がん患者等に対して提供される「緩和ケア*

」においては、主治医によ る治療と並⾏し、他の診療科の医師や緩和ケア認定看護師、薬剤師、管理栄養⼠、 臨床⼼理⼠、医療ソーシャルワーカー等がチームを組み、ケアに当たります。緩 和ケア認定看護師が主治医等病棟スタッフと緩和ケアチームのつなぎ⼿となり、 各専⾨職が連携して病状に合わせた薬剤調整や⾷事⾯の⽀援、⼼理的・社会的・ 経済的な悩みへの相談対応等に当たることで、患者の苦痛症状を緩和し、療養⽣ 活をサポートします。チーム医療の推進により、患者の⽣活の質(QOL)の維 持・向上や、患者の⼈⽣観を尊重した療養の実現が期待されています。

また、多様化する患者ニーズに対応し、患者を⽀援する取組が医療の現場以外 へ広がることもあります。例えば、最近の都の調査では、がん患者の約8割が治 療をしながら仕事を続けたい⼜は仕事をしたいと回答しており、このようなニー ズに対応して、⼀部の医療機関ではハローワーク等と連携した患者の就労⽀援の 取組が展開されています。

都においても、医療機関と関係機関の連携推進により、病気になっても治療を しながら仕事を続けられるなど、安⼼して暮らせる社会の実現を⽬指しています。

(27)

生活習慣病対策等の推進

1 生活習慣の改善やがんなどの生活習慣病等への対策の充実

 日常生活において負担感なく生活習慣病の 予防や生活習慣の改善が行えるよう、適切な量 と質の食事や身体活動・運動等について普及啓 発を行い、都民の生涯を通じた健康づくりを推 進する。

 様々ながん検診受診キャンペーンによる普及 啓発や、区市町村が行うがん検診等への支援、 関係団体との連携により、検診の受診促進を図 ることで早期発見につなげる。

 がん診療連携拠点病院*における集学的治療 緩和ケア等の実施や、がん診療連携拠点病院

と高度ながんの診療機能を有する医療施設との連携による地域の医療連携体 制の整備などを行うことにより、質の高いがん医療を提供する。

 世界糖尿病デー*(11 月 14 日)に合わせた普及啓発や、企業における取組の 促進により、糖尿病の予防、早期発見、重症化予防等を推進する。

 自殺対策について、区市町村等と連携した普及啓発をはじめ、自殺相談ダイ ヤルでの対応、自殺未遂者へのケアや再発防止など総合的な支援を展開する。

感染症対策の推進 1 感染症対策の強化

 新型インフルエンザの発生に備え、地域における保健医療体制の整備や、医 薬品・医療資器材の備蓄、予防接種体制の確立を進めるとともに、対処方法等 に関する普及啓発などを推進する。

 デング熱等の蚊媒介感染症については、平時から国や関係機関、都民と連携・ 協力し、蚊の発生抑止に取り組み、発生リスクを下げるとともに、サーベイラ ンス*や検査体制の強化を図り、まん延を防止する。

 エボラ出血熱について、国や感染症指定 医療機関など関係機関と緊密に連携し、情 報共有等を図るとともに、患者移送時や感 染症指定医療機関における二次感染防止 のための装備の充実、新たに整備した対応 マニュアルに基づく定期的な訓練の実施 等により、万全の対策を講じる。

 都民の感染症への理解を進めるため、海

外旅行者等への注意喚起や企業内の研修

促進策を行うとともに、医療機関における 4

<健康づくりの普及啓発>

(28)

感染防止対策の向上を図る。

 アジア感染症対策プロジェクトでの海外諸都市との情報交換等を通じて、感

染症に関する情報や知見を収集・共有し、感染症対策の充実を図る。

研究成果の実用化による医療水準の向上 1 新たな予防法・治療法等に関する研究の推進

 新型インフルエンザに関する新たな予防法・治療法、デング熱に関する予防 法、がんの「早診完治*」を目指した診断薬・機器を開発し、その研究成果を医 療機関で実用化を図るなど、都民の健康に還元する。

2 診療データを活用した先進医療・臨床研究等の推進

 全都立・公社病院の電子カルテシステムに蓄積された約 7,000 床の診療デー タを集約し、診療支援情報等を提供するデータバンクシステムを構築すること で、臨床現場での医療水準の向上を図る。

 データバンクシステムを活用し、安全で質の高い先進医療の提供とあわせて、

臨床研究や治験の推進に取り組む。

受動喫煙

の防⽌に向けて

コラム

都⺠を対象とした調査(2011 年)によると、「あなたは、飲⾷店でこの1か⽉ 間に⾃分以外の⼈が吸ったタバコの煙を吸う機会がありましたか︖」という質問に 対して、61%の⽅が「受動喫煙を経験した」と回答をしており、過去と⽐べ減少 しているものの、依然として⾼い数値となっています。

喫煙は、本⼈の嗜好によるものですが、受動喫煙を防ぐには、吸う⼈の周囲への 配慮が求められます。また、吸う⼈と吸わない⼈の相互理解も重要です。

そのため、都では、公共の場所や職場の受動喫煙防⽌の⽅法等を⽰すガイドライ ンを策定し、都⺠、区市町村、事業者等を対象に研修会の開催やハンドブックの配 布などにより普及啓発を⾏っています。

また、飲⾷店等に対しては、利⽤者にわかり やすい店頭表⽰⽤の禁煙・分煙ステッカーを配 布するなど、受動喫煙の防⽌に向けて事業者の ⾃主的な取組を促してきました。現在、都内の 飲⾷店では、禁煙や分煙による、受動喫煙防⽌ の取組が増えてきています。

2020 年のオリンピック・パラリンピックの開 催に伴い、国内外から多くの⼈が訪れることも 踏まえ、東京がより快適な都市になるよう、現 在、都では、幅広く関係者の意⾒も聞きながら 受動喫煙防⽌対策について検討しています。

(29)

障害者が地域で安心して暮らせる社会の構築

【おおむね 10 年後(2024(平成 36)年頃)まで】 ■障害者が地域で安心して生活できる環境の整備

◇居住・日中活動の場など生活基盤の必要量を確保し、地域生活への移行が促進

事 項 目標年次 目標値

地域居住の場(グループホーム)の整備 2017 年度末 2,000 人増※1

日中活動の場(通所施設等)の整備 2017 年度末 4,500 人増※1

在宅サービス(短期入所)の充実 2017 年度末 220 人増※1

福祉施設入所者の地域生活への移行 2017 年度末 2013 年度末から 12% が地域生活へ移行

入院中の精 神障害者の 地域生活へ の移行

入院後3か月時点の退院率 2017 年度 64%以上

入院後1年時点の退院率 2017 年度 91%以上

長期在院者数(入院期間1

年以上) 2017 年度

2012 年6月末から 18%以上減少

※1 地域居住・日中活動の場の整備及び在宅サービスの充実の目標値は、2014 年度 末の定員数からの増分

■障害者の自立した生活の実現に向けて障害者雇用・就労を促進 ◇2024 年度末までに障害者雇用を4万人増加

事 項 目標年次 目標値

区市町村障害者就労支援事業の利用によ

る一般就労者 2017 年度 2,500 人

障害者に対する就労・職場定着支援 2024 年度末 8,200 人 【おおむね 10 年後の東京の姿】

○ 障害者が地域で安心して生活できる環境が整備され、障害のある人もない 人も、お互いに尊重し、支えあいながら、共に生活する社会が実現している。 ○ 障害者が能力や適性に応じて働き、地域で自立した生活を送ることができ

ている。

2 政策目標

1 将来像

政策指針 14

参照

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上水道施設 水道事業の用に供する施設 下水道施設 公共下水道の用に供する施設 廃棄物処理施設 ごみ焼却場と他の処理施設. 【区分Ⅱ】

石綿含有廃棄物 ばいじん 紙くず 木くず 繊維くず 動植物性残さ 動物系固形不要物 動物のふん尿

ローリング 1年目 : ①、⑤、⑨、⑬、⑰ 同 2年目 : ②、⑥、⑩、⑭、⑱ 同 3年目 : ③、⑦、⑪、⑮、⑲ 同 4年目

ローリング 1年目 : ①、⑤、⑨、⑬、⑰ 同 2年目 : ②、⑥、⑩、⑭、⑱ 同 3年目 : ③、⑦、⑪、⑮、⑲ 同 4年目